「セイッ!!」

あんなにも

何かあったら少女のコトを
見捨てていくぞ、と
言わんばかりだったセイが

「右の壁に
胸をつけるようにして

水に当たるカラダの表面積を
できるだけ少なくして

慌てずに登るんだぞ」


なんてッ!!!


セイの
気が変わらぬうちにッ!


「うんッ!、わかったッ」

私はふたつ返事で
階段に足を踏み出した。


アタマを使うのは
苦手だけど

何も考えず
カラダを動かすのは得意だ。


それに

カノンくんがいっしょなら
何か予期せぬ事態になっても

カノンくんが
アタマを使ってくれるに
違いない。


セイみたいなカノンくん。


私が
この階段さえ登り切れば
みんな助かる!

もうひと踏ん張りッ!!!


「絶対に
地上に出てみせるからッ」


急な階段にも

上から落ちてくるように
流れ落ちてくる濁流にも

私はひるむコトなく
先頭を切っていく。


「…カノン、わかってるな。

何があっても

トーコだけは
守り抜くんだぞ!」


私の後を追おうとする
カノンくんの胸ぐらを掴んで

セイがそんなコトバを
耳打ちしていたなんて

私は気づきもせず…。


全員が助かるコトだけを

私は疑うことなく
信じていた。









熱愛ラッシュ!

本気ッ♂040

≪〜完〜≫


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