「今日は学校行くの
楽しみだろ?」

「……」

こんな恥ずかしい
報道をされて

どの面下げて
みんなの前に出ろと
言うのでしょうかッ。


「そうそう!

学校の先生からも
お電話戴いたわよ!」

「えッ」

「先生からの伝言…。

ええ〜っと
何だったかしら」


「お宅のトーコさんは

排便中に運悪く
下水口から流されて
しまったのでしょうか」

セイがママの記憶を
フォローする。


…すっかり
忘れていたけれど


「授業中に
トイレに行くと言って
教室を
出たそうじゃないか。

いくら勉強が
苦手だからって

そんな風に
教室を逃げ出すのは
感心しないなあ」

パパが
ちいさく溜息をつくッ。


「……」

そんな理由で
教室を抜け出したんじゃ
ない、って

言い訳したかったけれど

またそれはそれで
またややこしい話に
なりそうで。


「…今日は学校
休もうかなッ」


「余裕だな!」

セイが楽しそうに

いつものSッ気を
みせながら

新聞で
私のアタマを叩き

私の部屋を
出ていったけどッ。


…あれ?