本気ッ♂038


上半身を乗り出しすぎて

ハシゴを支えていた左手に
思わず体重を掛けてしまう!


ギシミシシッ。

「えッ」

腐ったハシゴが
嫌な悲鳴をあげながら

私のカラダを
伴ったまま

向かいの壁に向かって
おおきく傾き始めた!!!


「うわわわわッ」

うつ伏せになっていた高台と
ハシゴの間で

私のカラダは
吊り橋状態になる!


どこをどう踏ん張れば
ハシゴを元の位置に
引き戻せるのか。


そんなコトを考える
余地を与えられぬままも

私の足は

ガクンッ!、と

簡単に高台から離れた!


ローラーのついた
重い靴ッ。


「くのおおおッ」

私は必死で
足をバタつかせるも

高台の側面を
空スベリッ。


ハシゴを両手で掴み
引き寄せて

ガシッ!

季節外れのセミのように

両手両足をしっかり
ハシゴにしがみついたのは
いいけれどッ。


ガッツッ!!!

鈍い音を立てて
ハシゴのテッペンが
向かい側に届くと

その衝撃で
またハシゴが
おおきくしなって!


「いやあああああああ」

ハシゴにしがみついていた
少女のカラダが

仰向けに近い状態になるッ。