つい口にしてしまっていた
私のそのひと言に

「!!!」

刺すような眼差しが
私に向かって
一斉に飛んでくるッ。


「あ、あはははッ?」


今更、笑ゴマしたって
手遅れだとは

わかってはいるけれどッ。


「…このおねえさん。
どこまで知ってるのかな?」


あくまで
ご学友の質問は

ふくふく少女に
向けられていて。


…感じ悪いッ。


だけど。

少女も少女だ!


誰とも話したくないくらい
気分を害しているのなら

この場から逃げるなり
言い返すなり
すればいいモノなのに。


「そんなに遠慮しなきゃ
いけないような子達と

友達でなきゃ
いけないワケ?」


「!!!!!」


「……」

「……」


私の不用意な本音の吐露に

その場が
イッキに凍りついた。


「…何を言ってるんだかッ」


ご学友の口元が
初めて歪むッ。


「友達だからこそッ

この子の恋の為に

こうやって
自分の大事な時間を割いて
あげているんじゃない!」


「そうよッ!

おねえさんみたいな悪人に
夢中になってる
バカなオトコに

目を覚まさせて
やったのだって

この子を思ってのコト
なんだから!!!」