本気ッ♂033
「その足を
そのまま降ろしちゃうと
パンツ見えちゃうけど
いいのかな〜」
「!?」
懐中電灯の灯りが1本
ハシゴの下から
少女の後ろの壁に向かって
走ってる。
「あ、別にカノンに
見せたいのなら
別に降りてくるのを
止めないけれど」
ってッ。
少女の足を止めた
デリカシーのない
セリフを吐く
アナタはッ…!
「セイッ!!!」
暖色の電球の下
持っていた懐中電灯を
セイは私に向けてきてッ。
「まぶしいから
止めてよ!!!」
両手を離すコトも出来ずに
私はマブタを強く閉じたッ。
「セイ先輩!」
カノンくんのが
セイの行為を制止する
冷静な声が聴こえる。
「俺のS.O.S.を
無視したんだ。
トーコだって
それだけの覚悟があっての
行動なんだろう!?」
「……」
「なあ、トーコ?」
…この状況を見て
助け船を出すドコロか
自分の怒りの納め方を
優先させるとはッ。
セイッ
アナタこそ
まさに
天性のサディストですッ!!
鉄棒を握っている手が
ますます
じっとりとしてきて
この無理のある体勢のまま
私はいつまで耐え続ければ
いいんですかッ。