かと言って

今、少女に声を掛けて

下手にハシゴの上で
身動きされ


「もしバランスを
崩してしまったら…」

この高さから落ちて
軽傷では
済まないだろう。


体型から判断するわけでは
ないけれど

「体力はあっても
運動神経があるとは

とてもじゃないけど
思えないし…」


まずは現状維持。


少女を不安にさせないコト。


そして
落ち着きを取り戻して
貰ったら

壁周りの状態を
確認して貰う。


「うん!
これでいこうッ」


…いつもの私なら
こんなとき

すぐに結論を急いで
行動に移していただろう。


なのに

今はこんなにも冷静に
段取りなんかを
考えたりして。


セイが知ったら
きっと
ビックリすると思うッ。


何を隠そう

この私自身が
驚いているんだから。


少女が身をすくめて
不安そうに
こっちを
見つめている少女。


「……」

今、パニックを
起こしてしまっている
少女のコトを
守れるのは

この私しか
いないんだから。


頼りない
この少女の存在が

確かに
私を強くしていた。


セイが
実年齢に似合わない
冷静なトコロがあるのは


「私がセイを
心配させるような

とんでもないコトばかり
してきたからなのかも
しれないな…」


守るべきモノの存在は
ヒトを強く成長させる。


「大丈夫だからねッ!

ハシゴはしっかり
握っているからね!」


それは
少女を安心させるべく

声を掛けたつもり
だったのに!!!!!


「わかりました!

なるべく急いで
下に降りますからッ!」


「えッ」


さっきまで
ちいさくなって
怯えていた少女が

突然、腹を決めてッ


少女が迷わず
腐れた鉄柱に

勢いよく
足を降ろそうとする…!!!





熱愛ラッシュ!

本気ッ♂032

≪〜完〜≫


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