「あの子達は確かに
隣りの駅から
やって来たんだから」
どちらかは必ず
地上に続いているハズで。
「…取りあえず
ハシゴの向こうが
どうなってるのか
登って確かめてみようかな」
私は錆びついたハシゴを
ローラースケートを
履いたまま
ゆっくりと慎重に登ってゆく。
だけど。
もし私が
ハシゴの偵察に行く前に
マンホールのような
ドアの向こう
足をさらに踏み入れていたら。
電球の破片が
床に散らばっているコトに
気がづいていたら。
私の運命は
変わっていたのかも
しれなかったのに。
「あのオトコノコ
駅長室に連れていかれても
言い訳ひとつせずに
平然としててさ〜」
「ホンットに
憎ったらしかったわよね!」
「あんまり
ムカついたからさッ
ここの階段の電球に
八つ当たりしちゃった〜」
「え?」
「パリン、パリンって
あんまりいい音して
割れるからあ」
「あれでスッキリしたよね」
「弁償なら
ちゃんとするから
おじいちゃんには
上手く言っておいてよッ」
なんて。
持っていたカサで
電球を軽く突っつきながら
悪気もなく
オンナノコ達から
ふくふく少女に
告白されていたなんて。
ハシゴを登る私には
知る由もなかったから…。
熱愛ラッシュ!
本気ッ♂030
≪〜完〜≫
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