本気ッ♂029
「やだ。何言ってるの?」
「そうよ、すっごく
ノリノリだったクセに!」
「そりゃあ
あんな結果になるなんて
思ってもみなかったけどさッ」
ふくふくホッペの
少女の訴えに
オンナノコ達が
口々に反論する。
「私ッ!
私は…!!!!」
「嫌だったというのなら
そのときに
言えばいいのにさ!」
…よかれ、と思って
一緒にやったコトが
思い描いていた結果が
実際とは違うと責められて
腹立たしく思うのは
わからなくもないけれど。
「ちょっと
あのオトコノコを
懲らしめてやろうと
思っただけなのに〜ッ」
…結果の問題以前に
動機が
間違っているんだから
どっちもどっちだ。
だけど。
「私ッ!、私はッ!!!」
「言いたいコトがあるなら
ハッキリいいなさいよね!」
「……」
友達の一喝に
少女の口が真一文字に
結ばれて。
「……」
「……」
少女の勇気もむなしく
あっという間に
論戦は幕を閉じた。
確かに
口論も3対1じゃ
最初から
分が悪いかったのかも
知れないけれど。