…私に対して
あんなに辛辣に
言いたいコトを
言っていたクセに。
友達に対しては
借りてきたネコみたいに
ちいさくなって
遠慮してる。
「だいたいさあ。
あんなド変人オトコの
何がいいんだかッ」
「ちょっと
顔が可愛いと思ってさ〜」
「ね〜ッ。
お高く止まっちゃってさ!」
ほらほらほら。
何も言えないまま
黙っちゃったりするから
自分の好きな
オトコノコまで
無茶苦茶に言われてるぞ。
カノンくんは
ただでさえ
誤解されやすい
タイプなのに。
「あの男子ッ!
この私達が
声を掛けてあげてるのに
無視してりして!!!」
「何サマだっつ〜のよね!」
…そのセリフッ。
言ってて
自分で自分達のコト
高慢だとは
思いませんかッ。
「だいたいさあ。
今日だって
駅のホームにいた
私達に近寄ってきたのは
あの男子の方なのにさ!」
「こっちが何を話し掛けても
この子のコトばっか
ひたすら睨んでて!」
「気味が悪いったら
なかったよね〜!!!」
え。