「貯水タンクに
動物の死体を入れられて
トーコが知らずに
それを飲み。
あの肉まんオンナは
ほくそ笑むんだ」
「……」
ポーカーフェイスの奥
セイが私を怖がらせて
楽しんでいるのが
ありありでッ!!!
「…鶏とか豚とか
鯛とかカツオとかなら
いいダシがでそうよねッ」
ジョークで
精一杯、強がってみるッ。
「…受けてもいないバイトの
不合格通知とか
送られてくるかもよ?」
「……」
…どうして
このオトコは
そんな嫌がらせの
ウルトラCを
バラエティ豊かに
次々と思いつけるのかッ。
ツッコみたい私の気持ちを
代弁するように
ガタタンッ、と電車が
横におおきく揺れるッ。
「…何だか
ますますカノンくんが
心配になってきた…」
あのカノンくんが
そんな嫌がらせから
自分の身を守れるなんて
とてもじゃないけど
思えない。
「やっぱり、私
次の駅で降りるからッ」
ドンッ、と
電車のドアを勢いよく叩いて
意志の強さを
アピールしたッ、のにッ!!!
「…宣言するまでもなく
次の駅は
お前の学校の駅だろう」
…そういう上げ足の取り方も
ありなんですかッ!?
「…もといッ!
次の駅で降りたら
引き返すからッ!」
車両の前方の窓ガラスに
ぼんやりと
見慣れた校舎のシルエットが
見えてくるッ。
「…何だ、あれ」
突如として
目の前に現れた”ソレ”に
私もセイも
しばしコトバを失った…。
熱愛ラッシュ!
本気ッ♂016
≪〜完〜≫
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