恐ろしい展開に
身を縮めている私から

「!!」

カノンくんがさらに
ケータイを取り上げるッ。


「この落書き文字の
滴り具合なら
粘着度も弱そうだから

溶剤で充分
落ちそうなんですけどね」


溶剤が
浮き上がるのを待てずに

擦り落とそうと
したんでしょう、って

カノンくんが
まるでセイのような
分析を披露したッ。


「生分解性の高い洗浄剤で

落書き部分だけでなく全体を
先に洗浄しておいてから
落とすのが

落書き洗浄の定石だからな」


負けず嫌いのセイが
カノンくんの解説に
補足してッ。


ふたりの間に
青い火花がスパークするッ。


「溶剤なら化学実験室。

生分解性の高い洗剤は
音楽室で見掛けましたよ」


「…お前はトーコのコトを
一体どこまで
知りつくしているんだッ」


「嫉妬は見苦しいですよ」


…お揃いのッ

まるで
ふたりペアルック状態の
白い学ランを着て

電車の中

どこまでも張り合おうとする
ふたりッ。


…恥ずかしいくらい
目立っててッ。


私はふたりに背中を向けて

他人のフリを
決め込んでいたッ。


だけど。

こんなふたりを
学校に連れて行って
しまったコトが

さらなる
悲劇を引き起こす
キッカケになるなんて。


恋愛の神様は

笑えないジョークが
堪らなく好きらしい…。





熱愛ラッシュ!

本気ッ♂013

≪〜完〜≫


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