「……」
何でクイズなんかを
始めなきゃならんのだ、と
思いつつ。
「柔道とか剣道とか?」
答えてみたりしてッ。
「ナントカ道、って言うのは
合ってます」
「…ナントカ道?」
合気道とか
華道とか?
「まさか…」
シャカ、シャカ、シャカ。
夢の中
化粧ブラシで
石鹸を泡立てていた
カノンくんの姿が
私のアタマの中を
よぎっていくッ。
「…茶道部とか?」
「……」
「あッ、武道だったねッ!
今のジョークだからッ」
あっはっは、と
笑ゴマしてはみるモノのッ。
「…少しは茶道も
趣味で嗜みはしますけど」
ってッ。
「…シャカ、シャカっと?」
「ええ、まあ」
知りたくなかった
その事実ッ!!!!!!!
「…ごッくんッ」
真面目なカノンくんの返答に
私は思わず息を飲むッ。
…あの夢は
まさか予知夢じゃないよねッ。
「…カミソリとかにも
興味あったりして?」
「剃毛なら得意ですよ」
「えッ」
「水泳部の選手の毛剃り。
体毛はタイムに
影響があるから、って
よく手伝わされてましたから」
ってッ。
「どどどどどどこの毛をッ」
「……」
思わず
この口が口走っていたッ。