私は目の前のご馳走を
セイと一緒に
時間ギリギリまで
めいっぱい堪能して
すっかり
遅くなってしまったけれど
「21分発の電車に乗れればッ」
何とか遅刻は免れそうだ。
マンションの
エレベーターのドアが
開くと同時に
私はマンションの
エントランスに飛び出すと
ダッシュで駅に向かう。
今日は一段と
底冷えのする朝で。
いきなりフルパワーで
走ったら
筋肉をやられそうだ。
「残り3分ッ!」
定期入れを手に
駅の改札口を
駆け抜けようとしたとき
「トーコさん!」
「!?」
私は突然
背後から声を掛けられる。
「え?」
「こっちですよ。
トーコさん」
「カノン…くん!?」
パパといっしょに
とっくの昔に
家を出たハズのカノンくんが
寒空の下
真っ白い息を吐きながら
改札口の前
私に笑い掛けていた…。
熱愛ラッシュ!
本気ッ♂006
≪〜完〜≫
この作品をお読みになった
感想をお寄せください。
下記の感想の中から
ひとつ選び
【いいね!】ボタンを押すと
お楽しみスペシャル画像が
ご覧戴けます。
絵柄は予告なく
気まぐれに更新されます。