自分でも
よくわからないまま

私はセイのカラダを
思わず突っぱねていて。


そんな私を
クスリ、と笑いながら


「せっかちだな」


セイは濡れた指先で

はらり、と

バスタオルの中から
私の胸元を
剥き出しにするッ!!!!!


「あううッ!」

セイと目が合って

真っ赤な顔から
水蒸気が上がらんばかりに

イッキに
私のアタマの中が沸騰するッ!


「やっぱりダメッッ!!!!」

あまりの恥ずかしさに
私はバスタオルの前を
堅く閉じたッ。


「…ちゃんと洗えないじゃん」

セイってば、笑っててッ。


「…ちゃんと洗う気なんて
ないクセにッ」

「ちゃんと
洗って、欲しいんだ?」


「……」

…洗って、と
欲しいんだ?、の間に
妙な間を開ける

セイのコトバ遊びに

翻弄されそうになるのを
私は必死で
理性でブレーキを
掛けたのにッ。


セイは
長い腕を伸ばして

一番近い場所にあった
ママのシャンプーの
ボトルのポンプを押しながら

自分の手にソレをつけると

まるで手を洗うように
両手で泡立て

ニヤリ、と
私に見せつけた。


「……」

ごくりッ。

セイの掌の泡を見ながら

これから起こるであろう
とんでもないコトを
想像して

思わず
ツバを飲み込んでしまう
自分が情けないッッ!!!!