そんな凍えるような
空気を察知してか

ブー、ブー、ブー!

コートのポケットの中
ケータイがまた震え出すッ。


「セイ」

そうだった!!


こんなトコロで
ケンカを売ったり買ったり
している場合ではないッ。


言い訳を考えながら
ケータイを急いで
チェックしたのに!

「さっきと
全く同じ文面だ…」

なんて!


…いつものセイなら

電車に
ちゃんと乗れたか、とか

細かいくらい
私の行動を
チェックしてくるのに。


「……」

…まさか
メールさえ自由に打てない
状況にあるんだろうか。


「…ごめんッ!
私、急ぐからッ!」

私は
嫌な予感を振り切るように

電車を諦めて
雨の中
走る覚悟を決め

走り出す!


「ちょっと
待ちなさいよ!」


何か話があったんじゃ
なかったんですか、って

階段を掛け上がる私の後を

ふくふくホッペの少女が
追い掛けてくるけれど。


…こんなときに

うっとおしいなッ。


自慢の脚力で
イッキに少女を
引き離そうとしたのに。


「そんなに一生懸命に
先を急ぐのは

やっぱりカノンくんの為
なんでしょう!?」


「……」

少女の
叫びにも似た切ない声が

私の足を止め


狂った運命の歯車は

私達を最悪のステージへ
導こうとしていた。





熱愛ラッシュ!

本気ッ♂022

≪〜完〜≫


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