「こ〜ゆ〜バカな罰ゲーム。
昔、よくやったモンな〜」
え、え、え、え
「懐かしい」
どええええええええッ!?
「せッ先輩なんですかッ!?」
「63期生だよ」
水泳部で結構
目立つ活躍してたんだけどな
なんて
とってもとっても
誇らしげにッッ。
…セイがこの場に居たら
「この在校生にして
この卒業生あり」って
二つ折りになって
大笑いされてしまってた
トコロだろうッ。
「他の駅員に先に
見つからなくて
ラッキーだったな」
他の駅員にみつかってたら
威力業務妨害の疑いで
即、学校と鉄道警察に
通報だ、って
駅員さんが
黄色い歯を覗かせるッ。
「少しは安心した?
僕もいっしょに
駅長に事情を
説明してやるからな」
ど〜んと
泥船に乗った気で、ってッ。
「…泥船ッ」
言語がトコロドコロ
破壊されているのも
哀しいけど、納得でッ。
「大丈夫、大丈夫!
この先輩に任せとけ!」
…あくまで私を犯人だと
決めつけているアナタに
いったい何を安心して
任せろとッ!?
「ほら、急いでるんだろう」
私に先を急がせるのは
やめてくださいッ!!!
…まさに泥船ッ。
水に融けて沈んでいく
哀しい運命なんぞに
この身を委ねる勇気は
ありませんッ!
「あの、私、本当にッ」
駅員さんの腕を
振り払おうとして
逆にしっかりと掴まれたッ。
「…逃げようとするなんて
もっと何かマズイコトでも
隠してるのかな?」
「……」