「当たり前だ!
お前のタオルで
カノンが自分のカラダを
洗うなんて
耐えられるか!」
…もしもしもしッ。
それでアナタは
カノンくんが
お風呂に入る直前に
わざわざ私のタオルを
濡らしておいた、と?
「母さんがカノンの為に
新しい客用タオルを
用意してたらしくって
無用な心配だったがな!」
って
アナタは
おおきな口を開けて
笑っていますけどッ。
そのせいで私はッ
私はッ!!!!!
「はああああああッ」
…これで完璧に
“カノンくんは私が好き”
この説は消えた…。
と、なると。
カノンくんはやはり
セイのコトを…。
「…ごっくんッ」
私の学校に入れば
セイとの距離も
確かにぐっと近くなるッ。
…とんでもない
ライバルの出現ッ。
セイの周りには
性別を超えた
イケない嗜好の方ばかりが
どうして
次々と集まってくるので
しょうかッ。
「あ、シンスケさんから
またメールが来た」
「えッ」
何で
このタイミングにッ
そんなイケない愛の
該当者のひとりが
メールなんぞを
送ってくるのでしょうかッ。
「トーコ、お前」
シンスケさんに
落書きを消して貰った
お礼も言わずに
学校を後にしたのか、って
セイが
自分のケータイの画面を
私に見せるけどッ。
「…何、この見慣れない
ケータイはッ」
ズルイッ!
「自分だけッ!
新しいケータイッ!!!」