【205】
エンドウ豆の料理。
パパの幼なじみが
この時期になると毎年
送ってきてくれる
旬のエンドウ豆ッ。
有機栽培で
作っているから
絶対に美味しいハズ
なんだけど。
哀しいかな。
ママの料理は大雑把ッ。
せっかくのエンドウ豆も
毎年、残念な結果に
終わっている。
「スーパーで
エンドウ豆のレシピを
貰ってきたから
今年は大丈夫よ!」
いつになく
自信に溢れたママが
ちょっとコワイッ。
だけど
「…エンドウ豆は
茹でるときに
空気に触れないよう
キッチンペーパーを掛けると
豆にシワが寄らずに
キレイに仕上がるよ」
ラッキーなコトに
今年はママが調理に掛る前に
セイが家にいてくれて
ママに絶妙なアドバイスッ。
「今年は
美味しいエンドウ豆が
食べられそうだね!」
期待に胸ふくらませる私に
「セイの言う通りに
してみたんだけど♪」
ふっくらキレイに
仕上がったでしょう、って
ママが茹で上がったばかりの
エンドウ豆を
自慢げに見せにきた。
「凄いねッ、ママッ!」
来年も頑張って貰う為に
家族みんなで
ママの手柄をヨイショするッ。
「ふふふ♪」
エンドウ豆を持って
機嫌良く
キッチンに戻っていく
ママの背中を見送りながら
「茹で上がったエンドウ豆
どんな料理になるのかな」
リビングで
料理の予想をしていると
ガガガガガ〜。
「え」
キッチンから聞こえてくる
予想外の機械音に
みんなの視線が
一斉にママに集中したッ。
せっかくシワなく
キレイに仕上がった
エンドウ豆をッ
ミキサーに掛けて
「…スープにして
しまうんですねッ」
「だってッ!
絶対に失敗しない
エンドウ豆のレシピ
だから、って
スーパーのヒトが
強く勧めてくれたからッ」
…こだわり抜いた
エンドウ豆のスープッ
ここに誕生すッ。
とことんトーコッ☆【205】
≪〜完〜≫
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