【202】
ちいさいオトコッ。
「トーコ、オシッコッ」
「えッ、今ッ!?」
ケンちゃんを連れて
やってきた映画館。
上映中、尿意を催した
ケンちゃんを連れて
慌ててトイレに駆け込むと
学ラン姿のオトコノコが
ちょうど用を足していてッ。
男子トイレと間違えたッ!!!
「うぎゃわあああああああ」
悲鳴にも似た大声を
学ランくんにあげられてッ
「ご、ごめんなさいッ!
私ッ、何にも
見ていませんからッッッ」
ナイーブな学ランくんの反応に
思わず動揺してしまうッ。
「大袈裟に騒ぐなよッ」
私の横にいたハズの
ケンちゃんが
いつの間にか
学ランくんの背後に回っててッ。
「ふんッ。
ちいさいオトコだなッ」
ケンちゃんが
学ランくんの下半身に向かって
毒を吐くッ。
「オトコのヒトに
”ちいさい”なんて
口が裂けても
言っちゃダメッ!!!!」
「うッうッ、う」
男子トイレに低く響く
学ランくんの咽び泣く声ッ。
「あ〜ッ。
トーコが泣かせたぞッ!」
「えッ、いえッ!
あくまで”器”の話でッ」
私はケンちゃんを抱き寄せ
その口を手で塞いだッ。
「…どうせ
俺は”器”も”モノ”も
ちいさいよッ」
「……」
「卑屈なオトコは
本当に扱いにくいなッ」
…毒吐きケンちゃんの口から
私が手を離してしまったのは
けっして
わざとではないッ。
とことんトーコッ☆【202】
≪〜完〜≫
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