【192】
可愛いビーバー。
テレビで
野生のビーバーの
ドキュメントを
見終わったセイが
「……」
私に期待の目を向けているッ。
「可愛いかったな。ビーバー」
「……」
「くるくる、くるくる
回っててさ」
「……」
「丸太を大事そうに
抱えてたな」
セイが
持っていたクッションを
私に押しつけてきてッ。
「くるくる、出来る?」
「出来ないからッ」
私がクッションを押し返すと
「…そう」
つれない私の態度に
セイのバカが
おおきく溜息をついたッ。
「可愛いかったな。ビーバー」
「……」
「くるくる、くるくる
回っててさ」
…クドイですッ!!!
「トーコがビーバー
やってくれなきゃ
俺、今夜
夢に見ちゃうかも」
「ビーバーの夢なら
お好きなだけどうぞッ!」
「…ハダカのトーコが
くるくる、くるくる…」
ボスッ!
私の蹴りを
持っていたクッションで
セイが華麗に受け止めてッ!
くッ。
「…それ以上想像したら
出演料を貰うからねッ!」
「安心しろ。
金なら俺のアタマの中の
ハダカのトーコに
たんまり払っておいてやる」
くるくる、くるくる〜♪
セイが同じフレーズを
楽しそうに繰り返し
口ずさんでるッ。
とことんトーコッ☆【192】
≪〜完〜≫
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