【184】

理想の婿殿、シンスケ。


美容室の帰り道。

「襟足を短くされたんですね」

よくお似合いですよ、って

街中でバッタリ出遇った
シンスケにヨイショされて

ママがゴキゲンな様子で
帰ってきたッ。


「シンスケくんって

よく気がつくし
さわやかだし、正直だし

今の子には珍しく
忍耐強いし♪」

ホント、ダンナさまにしたら
一生大事に
してくれそうよね、って

ママがセイの前で
シンスケを手放しで
褒めちぎったりするからッ。


「シンスケさん。

案外、母さんが美容室から
出てくるトコロを
見てたんじゃないの?」


…ママにとっての
理想の婿殿は自分だとゆ〜
自負があるセイが

さっきから
私に小声でグチグチとッ。


「シンスケはセイと違って
そんな姑息なヤツじゃ
ないしッ」

「どうだか」

「ママの言ってるコトだって
ナンノとかみんなが
いつも言ってるコトだしねッ」


売りコトバに買いコトバ。

ついつい
エキサイトしてしまったのは
申し訳なかったけれどッ。


だからってッ!


「…シンスケさんが
本当に忍耐強いかどうか

一度、ベッドに誘って
試してやろうか」


なんてッ!!!

…お願いですから
そんなコトを口にするのは

冗談でもやめてくださいッ。





とことんトーコッ☆【184】

≪〜完〜≫



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