【174】
宝くじ当たりましたッ。
最新型の電子レンジを
買ったときは
あんなに毎日のように
遊びに来ていた
甥っ子も姪っ子も
最近はすっかり足も遠のいて。
「タドコロさん。
何だかとっても寂しそうなの」
ひとり暮らしのタドコロさんを
ママがとっても心配していた。
子ども達がタドコロさん家に
寄りつく方法は
何かないモノかッ。
「お小遣いで釣る」
「ゲーム機のソフトを
揃えてみる」
ママとふたり思案するも
「どれもこれも
金が掛る案ばっかりだな」
セイが他人事みたいに
笑ってるッ。
「そ〜ゆ〜セイは
何か妙案でもあるのかなッ」
「…宝くじが当たった、と
親戚の誰かに
メールでもしてみたら?」
あっという間に訪問者で
大賑わいだ、ってッ。
…このオトコッ。
どうして
そんな悪知恵ばかりが
働くのかッ。
「ママッ!
タドコロさんにそんな悪事を
教えないでッ」
足取りも軽く
電話を手にするママを
必死で止めたッ。
とことんトーコッ☆【174】
≪〜完〜≫
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