【165】
簡単に抱けるオンナ。
女子新体操部。
他校を迎えての交流試合。
キャプテンのナンノが
こん棒を投げ損ねるという
らしくないミスをした。
激しく自己嫌悪するナンノを
「ナンノは
完璧主義だからね…」
みんなが心配しながらも
遠巻きにしていたら
男子体操部キャプテンの
シンスケが
そんなナンノに近づいて
黙って
ホットココアを差し出した。
「シンスケくん…」
温かい湯気のむこう
ナンノの瞳から
ほろりと涙が落ちてきて。
「今なら私
簡単に抱けるオンナかも」
…ナンノのセリフに
その場にいたみんなが
「…ごくりッ」
とココアを飲み込んだッ。
とことんトーコッ☆【165】
≪〜完〜≫
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