【164】
豆はウチ!?
今日は節分。
音楽教室の子ども達と
マンションのエントランスで
豆を撒く。
「鬼は〜外〜」
「豆は〜ウチ〜ッ」
ケンちゃんひとりが
ひと際おおきな声で
堂々と間違っていたッ。
「ケンちゃん。
”豆はウチ”じゃないでしょ」
「おう。みすていくッ」
ケンちゃんは
ヒトから注意されたら
すぐに反省する
とっても素直なオンナノコッ。
だけど
「鬼は〜外〜ッ」
「豆も〜外〜ッ」
ちょっぴり
アタマのネジが
曲がっているらしく
外の通行人に向かって
ひたすら
豆を投げつけているッ。
「みんなッ
マンションの中に向かって
豆をまきましょうねッ。
ほら、福は〜内〜ッ」
「鬼も〜ウチ〜ッ」
「豆も〜ウチ〜ッ」
「……」
…もう決して何も言うまいッ。
「お前に
勉強を教えているときの
俺の空しさが
よくわかっただろう?」
セイがしみじみ語ってるッ。
とことんトーコッ☆【164】
≪〜完〜≫
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