【157】
俺に似合うプレゼント。
「今年の俺の誕生日は
俺に似合うモノを考えてよ」
私の手作りプレゼントを
牽制するように
毛糸玉を手にしていた私に
セイが声を掛けてきたッ。
「…何をプレゼントしても
文句ばっかり言うくせにッ」
「文句なんか
言った覚えはないが」
お前はいっつも安易に
プレゼントを決め過ぎるから
少しは悩んでみろ、なんてッ
エラそうにッ!
「マフラーは?」
「却下!」
「手作りプリンは?」
「俺のマネかッ」
「クロワッサンで…」
「去年と同じなんて芸のない」
「じゃあ、私ッ♪」
「それはもう俺のモノだろ」
何を言ってもダメダメで…。
「もう2週間は
セイの誕生日のコトばっか
考えている気がする…」
出したアイデアは
実に百を超えッ。
もうセイのO.Kなんて
永遠に出ない気さえした。
明日はいよいよ
セイの誕生日なのに!
アセる私をよそに
セイってば余裕で構えててッ。
「解決できない課題に
苦しむ私を見て
そんなに嬉しそうにするコト
ないじゃないッ」
セイはとっても意地悪だッ。
「…わかってないな」
「何がよッ」
「俺のコトだけを考えてくれる
その時間こそが
何よりの
最高のプレゼントだってコト」
とことんトーコッ☆【157】
≪〜完〜≫
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