【152】
座右の銘。
【座右の銘】
いつも身近において
日々生きていく戒めとする
コトバ、名言。
「面接のときに面接官に
よく訊かれるからね」
今から
準備していた方がいいぞ、って
パパが私に
アドバイスしてくれたけど。
「どうせなら
カッコイイ名言がいいな」
セイはどんなコトバを
座右の銘にしているのか
自分の部屋で
レポートを書いていたセイに
さりげなく調査を掛ける。
「食べたいときが食べどきだ」
「…真面目に
答えてくれるかなッ!?」
いつもテキトーなんだからッ。
「ホントだよ。
本能には忠実に、って
実に深いコトバだろ?」
…そう言われてみれば
そんな気もッ。
「だからさ。ちょっと
15分くらい遊んで行けよ」
ってッ
セイが部屋のドアに
カギを閉めるけどッ!!!
”だから”ってコトバは
どこに繋がっているのかッ
セイが
私のワンピースの中に
手を入れてきたッ。
「パパもママも
まだ起きてるんだからッ」
「食べたいときが食べどきだ」
そんな都合のいい
自分勝手なコトバッ!
「どこの迷惑なバカが
言い出した迷言よッ!?」
私の反論に
セイの手がピタリ、と
止まって。
「昨日、自分が行ったコトバも
覚えてないのか?」
え。
「やっぱりチーズも
食べたいときが
食べどきよね♪」
熟成を今か今か、と
心待ちしていたチーズ。
「自分の胃に納めながら
お前は確かに
そう言っていたけどな」
「……」
…注意一秒、怪我一生ッ。
私の【座右の銘】決まるッ。
とことんトーコッ☆【152】
≪〜完〜≫
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