【117】

メダカと金魚。

ウチのマンションの階下にある
音楽教室。

子どもがたくさん
通ってくるとゆ〜ので

三十万円もするというウワサの
メダカの稚魚を1匹

どこぞのお金持ちが
プレゼントしたそうな。


「1匹しかいないのも
寂しそうだ」

ココロやさしい子ども達が
夜店の金魚すくいでゲットした
真っ赤な金魚を持ち寄って

翌日には
メダカの水槽が
金魚の水槽と化していたッ。


魚嫌いなセイを部屋に残して

ママとふたり
三十万円のメダカとやらを
わざわざ
拝みにきたとゆ〜のに。


「真っ赤な金魚だらけで
どこにいるかわかんないね」

目を凝らして
メダカの稚魚を探す私達の
背後で

「…メダカなら
もういませんよ」

音楽教室のオーナーが
溜息をついていてッ。


「三十万円のメダカが
夜店の金魚に
食べられたッ!!!!!」

家に帰って
早速、セイに報告するッ。


「それはトーコ並みに
図々しい金魚だな」


…セイは

セイが熟成を楽しみにしていた
高価なチーズを

先週
私が知らずに食べたのを

未だに根に持っていたッ。





とことんトーコッ☆【117】

≪〜完〜≫



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