【015】
セイ・セレクション。
新しく見つけた古着屋さんの
袋詰め放題で大収穫ッ。
「このカーディガンなんてッ
シルク混だから
新品で買ったら
何万円もするんだからッ」
「…シルク混ねえ」
ママが苦笑しながら
カーディガンの穴に
指を出し入れしていて。
「そこにはリボンと
編んだ花のモティーフを
つけようと思ってるからッ」
絶対に
素敵に生まれ変わると
思うんだッ。
なのにッ
「人間は着ている服と
同じ価値で扱われる」
セイってば
何かひと言いわずには
いられないのかッ。
「あら。
トーコが選んで
トーコがリメイクしたんなら
それは立派な
”トーコ・セレクション”って
ブランドでしょ」
ママってば、いいコトを言う。
「じゃあトーコは
俺が選んだオンナだから」
”セイ・セレクション”。
「超高級な
ブランドモノじゃん」
…だからって
寝ている私のオデコに
【ハイ・クォリティー品】って
怪しげな露店で売られてる
怪しげな商品みたいに
赤マジックで書くのだけは
止めてくださいッ。
とことんトーコッ☆【015】
≪〜完〜≫
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