【033】

期末テストの答案が
一斉に返却されてきたッ。


あり得ないコトに
解答欄が
１個ずつズレていてッ。

ズレていなかったら
15点もあったのにッ！！！！


「…ひさびさの数学０点ッ」


それでも先生は
今回の頑張りを認めてくれて

宿題プリントの提出で
最悪の事態は
逃れられたのだがッ。


「トーコ。
おまえ何を隠している？」

ギクッ。


「それ。
返ってきた答案用紙だな」

勘のいいセイが

セイに背中を向け
嫌がる私から

無理矢理
答案用紙達を奪おうとして

私の背中に馬乗りになるッ。


「…なんだ。

今回も意外と
頑張ってるじゃないか」

私から奪った答案用紙達を
馬乗りになったまま

１枚、１枚、チェックしてッ。


「…おかしいな。

なのに何でトーコは
答案用紙を見せまいと

こんなにも
抵抗していたんだ？」


「……」

「トーコ。おまえ…」

口の中を見せてみろ、って

セイはどこまでも
勘が良かったッ。





とことんトーコッ☆【033】

≪〜完〜≫