【038】
千円ワンピ。
セイは
お金遣いが荒いと思う。
またワケのわからない
骨標本なんか買ってきてッ。
「こんなモノに
お金を払うヒトの
気がしれないッ」
「トーコは芸術が
わかってないからな」
「セイだって
これがいくらの価値があるか
わからずに
相手の言い値で
買ってるくせに!」
「俺は自分がいいと思ったら
相手が千円でいいといっても
一万円を出すオトコだッ」
そ〜ゆ〜の
世の中では
”いいお客さん”って
ゆ〜んですッ。
「一万円のモノが
千円になってたら
必要のないモノでも
買ってしまうような
トーコの価値観を
押しつけられても迷惑だ」
「…ママ。
そういうつもりじゃ…」
私とセイの会話を聞いていた
ママが
突然、べそをかき出したッ。
「ママのそのワンピースッ
よく似合ってるよ!!
定価一万円で買ってても
損はなかったと思うッ!!」
私のフォローに
その事実を知らなかった
セイが蒼くなる。
「それ、千円で買ったの?
いや〜、見えないッ!
母さんは
さすが買い物上手だよッ」
…ママをフォローしながら
自分の中に
矛盾を感じたりは
しませんかッ。
とことんトーコッ☆【038】
≪〜完〜≫
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