【043】
理不尽な反省文。
夏休み期間中の部活は
着替えるのが面倒なので
運動部の子はみんな
ジャージで登校している。
もちろん
校則違反ではあったけど。
「たまたま
生活指導の先生と
駅でバッタリあっちゃってッ」
違反だから報告します、って
違反切符を
切られてしまったッ。
「反省文なんて
どうやって
書けばいいんだかッ」
作文用紙の前で悩む私に
「反省している気持ちを
素直に書けばいい」
なんて。
セイってば
思いっきり他人事でッ。
「少しくらいコツを
教えてくれたってッ」
「残念だが」
俺はそんなモノを
書かされた経験など
ないから、って
さらに冷やかな目を
私に向けるッ。
「私だってッ!」
ジャージで登校してた子
他にもたくさんいたのに
「どうして私だけ、って
すっごい理不尽に
思ってるんだからッ」
取り締まるなら
ひとり残らず取り締まれ、って
憤慨すると
「ハンターだって
山には動物が
たくさんいるから、って
動物を全部
撃ち殺したりしないだろ?
釣り人が
川にいる魚を
全部釣りつくすまで
頑張ったりするか?
ゲームセンターで
ゲーマーが…」
「…もういいッ」
世間知らずの私が
悪うございましたッ。
「まあ、ただひとつ
例外があるとするならば」
「?」
「全人類が
トーコの敵になったときには
俺は
ひとりたりとも残さずに
根絶やしにしてやるけどな」
…おそらく
そういう状況になるコトは
まずない、とは
思いますけどッ。
「報復なんかしようとしたら
きっとウチの生活指導に
みつかって
反省文、書かされるからッ」
とことんトーコッ☆【043】
≪〜完〜≫
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