【045】
魔法は五百円。
あと3分で今日という日が
終わろうかと言うのにッ。
宿題のノルマ。
あと5問も残っててッ。
「ううううう〜…」
焦るばかりで
アタマがちっとも働かないッ。
「……」
隣りで監視するセイの顔を
チラリ見た。
「適当に
空欄を埋めたりしたら
罰金五百円を
2倍にするからな」
「……」
辞書を引いてもいいから、と
セイから辞書を渡されても
どう考えたって
あと5問を3分で解くなんて
無理に決まっててッ。
もおおおおおおおおおお!!
「誰か〜!
時間を止めてくださいッ」
「百円、出すんだったら
俺のとっておきの魔法で
時間を止めてやっても
いいけどな」
「え」
セイが
意味深に笑ってるけどッ。
「…罰金、五百円に
比べたら…」
「じゃあ、契約成立だな」
セイが私のアゴを掴むと
「!!!!!!」
いきなり
ハードなキスをしてきたッッ!
「うぐ、むぐぐッ…う」
息をするのも忘れそうな
セイからの攻めに
思わずセイの背中を
叩いて抗議するッ!!!!
んッ。もおおおおおおおッ!!
「…ほら。きっかり3分間。
俺の腕の中で
時間が止まっただろ」
ってッ!
もしもしもしッッ!?
「時間を止める魔法料、百円。
0時を回ったから
罰金、五百円といっしょに
お支払いを」
…うまい話には
気をつけろ。
「またひとつ
お勉強できてよかったな」
とことんトーコッ☆【045】
≪〜完〜≫
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