【056】
どちらを選んでも…。
「どちらか1冊
3時間以内にやり遂げて
正解率70パーセントを
越えたなら
賞金として1万円をやるぞ」
セイが私の目の前に
小学生向けの
漢字ドリルと算数ドリルを
並べ置く。
…1万円ッ。
最近、金欠気味の私としては
魅力的なチャレンジだ。
「やってもいいかなッ」
パラパラ、と
中身を簡単に確認しながら
どちらにチャレンジするか
おおいに悩むッ。
…ちいさなミスで
減点される危険がある
漢字のドリルか。
解けない問題がある
可能性が高い
算数か。
「セイはどっちに
勝算があると思う?」
「どっちでも」
「そんなコト言わず
ヒントだけでもッッ!!」
「どっちを
選んでやったトコロで
お前のコトだ。
やっぱり
あっちにすればよかった、って
後悔するのは目に見えている」
「だったら
どうして私に選択なんか
させるワケッ!?」
「これは人生の選択を
流れのまま
ヒト任せにしている
お前への課題だと思え」
「……」
…セイはエラそうに
あんなコト言ってるけれどッ。
どちらにするか悩むなら
アイスクリームとか
ケーキとか
もっと夢のあるモノが
よかったですッ。
とことんトーコッ☆【056】
≪〜完〜≫
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