【063】

ひと口食べれば…?

セイが作ってくれた
リストを元に
自分で英単語帳を作るよう
課題を出された。

単語帳に
書き写すだけの単純作業!

「どうせなら
今後も楽しく使えるように♪」

カラーペンを使って
色取り取りに
ポップに仕上げる。

シールなんかも使ってみて
なかなか可愛く仕上がったッ。


「ずいぶん楽しそうに
やっていたが…」

私の作成した単語帳を
リビングで
セイが小舅のように
ひとつひとつチェックする。

「…スペルが間違ってる」

これも!
これも!
こっちもだ!!!、って

運悪く、しょっぱなから
ミスが続いてしまっていたッ。


「もう一回、全部やり直せッ」

全部、って!!!

「他のはちゃんと
間違わずに書き写せてるかも
しれないのにッ」

「ゆで卵だって
腐ってるかどうか
全部食べてみなくても
ひと口でわかるだろう」

他のも
みんな似たような状態に
決まってる、って

わずか数枚チェックしただけで
セイは単語帳を投げ出した。


「セイ。いくら何でも
そんな理屈はない、と
ママは思うわ」

キッチンから顔を出したママが
頑ななセイにモノ申すッ。

「ママッ♪」

憎ったらしいセイに
この際、もっと
言ってやってくださいッ。


「腐ったゆで卵なら
食べてみなくても
色や臭いでわかるでしょ」


…期待した私がバカでした。





とことんトーコッ☆【063】

≪〜完〜≫



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