【071】
面倒なオンナ?
そうだね、って同意すると
自分の考えはないのッ、って
怒るのに
「それは
ないんじゃないの、って
意見を言うと
わかってないのねッ、って
責められるんだもん」
恋する乙女ナンノから
シンスケの相談を受けるのには
忍耐強さと
強靭な精神力が必要だッ。
溜息をつく私に
「何だかんだ言って
シンスケさん
あの面倒なオンナと
まだつき合ってるんだ?」
俺、ホント
尊敬するよ、ってッ。
「セイはナンノの
何を知ってるって言うのッ!」
「何だよ。
面倒なオンナだ、って
お前の意見に
同意してやってるんだけど」
「適当な意見なんか
いりませんッ」
憎たらしいセイに
私は背中を向けるッ。
「…じゃあ
言わせて貰えるなら」
シンスケさんと
ナンノとやらが
どうなろうと
俺の知ったことじゃないし
興味もないね、ってッ!!!
ナンノの言動に
振り回されている私を見て
セイってばッ
「そんな風に思ってたんだッ」
「……」
「何よッ。
言いたいコトがあるなら
ハッキリ言いなさいよねッ」
息巻く私に
セイがちいさく苦笑して。
「…簡単に同調されると
適当だ、と怒っておいて
意見されると
そんな風に思っていたのね、と
責めるなんてさ」
トーコとナンノ。
「似た者同士。
お前ら
ホンット、いいコンビだよ」
とことんトーコッ☆【071】
≪〜完〜≫
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