【075】
セイの常識は…。
おおきな病気をして以来
ヘルパーの常勤が
続けられなくなって
代わりに
地域のボランティアを
するようになったママ。
行く先々で
初めて会うヒトから
決まって
年齢を訊かれるらしくって。
「最近のママ。
年齢の話には敏感だよね」
「そりゃそうだろ。
女性を年齢でカテゴライズする
先進国なんて
日本くらいのモノだからな」
欧米諸国では
仕事のキャリアは
尋ねられても
年齢を問われるコトは
ないらしく。
「年齢を尋ねてから
その女性の扱い方を決めたり
行動を制限するなんてさ」
日本の常識は
世界の非常識。
「性差別と同じくらい
年齢差別は
恥ずべき行為だ」
なんて
日本人の非常識さを
セイはとってもエラそうに
断罪してるけどッ。
「…そ〜ゆ〜セイは
オンナのヒトを年齢で
差別したりはしないんだ?」
「まあ。
年齢でカテゴライズしたりは
しないけど
女性をふたつのカテゴリーに
仕分けてはいるかな」
セイが思わせぶりに
私の顔を見る。
…何だかんだ言っても
やっぱりセイにだって
女性を区分する基準が
あるんじゃない。
「愛するトーコと
その他のオンナ達」
え。
「とってもシンプルで
わかりやすい
カテゴライズだろ」
「……」
…セイの常識は
世間の非常識ッ。
どこかとっても
気恥ずかしいですッ。
とことんトーコッ☆【075】
≪〜完〜≫
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