【089】

転売したい当たりクジ。

「問題がスラスラ
解けるようになれば
トーコだって
勉強するコトが
もっと好きになる」

セイが楽しそうに
問題集を
机の上に積み上げてッ。

まるで
果てしないゴールのない旅ッ。

「…何だか勉強するコトが
ドンドン
嫌いになっていくッ」


「10問正解する毎に
賞品を出してやる、と
言ったらどうだ?」

「賞品ッ!?」

「…目の色が変わったな」

セイがくくく、と笑いながら
机の下から
妖しげなツボを出してきたッ。


「この中に入っている
クジを引いて

紙に書かれている
賞品をやるぞ」


「…クジの中身は?」

「お小遣い千円、とか
ケーキ1時間食べ放題、とか」

「マジでッ!?」

俄然、私はやる気になるッ。


バイトもできず
お小遣いも少なくて

欲しいモノも買えず
いつも切ない思いをしてる
私にとって
夢のような企画でッ。

「もっとも、こんなのは
ハズレに近いヤツだけど」

豪華賞品、大放出だ、って
セイってば太っ腹ッ。


「はいッ!
10問正解したよッ」

私はドキドキで
期待いっぱいクジを引いた。

のにッ。


「…”セイとのキッス権”」

「お前は本当に
クジ運の強いヤツだな♪」


…ねずみ〜らんどの先生か
シンスケに

転売して
換金してもいいですかッ。





とことんトーコッ☆【089】

≪〜完〜≫



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