【092】

計算問題と愛人問題。

ケンちゃんが
我が家に遊びに来たッ。


「トーコは難しい顔をして
何をやってるんだッ」

リビングで私が広げていた
小学生向けの算数ドリルを

ケンちゃんが
興味深げに覗いてくる。


「…単なる計算問題よ」

「こら、ダケン。
おバカなトーコねえちゃんの
お勉強を
邪魔してはいけないな」

セイがケンちゃんを
私のテーブルから
引き離してくれたのは
ありがたいんですけれどッ。

”おバカの”とゆ〜表現は
余計ですッ。


「計算問題って
愛人問題と同じモノなのかッ」

…恐らく”問題”の部分しか
共通項はないかと
思われますがッ。

幼児のこ〜ゆ〜質問は
スルーするに限りますッ。

なのにッ。

「…まあ、
似たようなモノだな」

なんてッ

セイの無責任な発言に


「おおう…」

トーコも相当な泥沼に
ハマっているんだな、と

私はケンちゃんに
同情いっぱい
憐みの目で見つめられッ。


「その苦しみッ
わかるぞッ、トーコッ」

おバカなオンナほど
どんなに頑張っても

報われるコトは
ないんだよなッ、ってッ。

幼児の悪気のない発言に
セイがふたつ折れになって
笑ってますけれどッ。


「……」

…昼ドラなんてッ

こんな幼児に見せているのは

いったい
どこのおバカでしょうかッ。






とことんトーコッ☆【092】

≪〜完〜≫



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