【093】

アタマのよくなるCD?

デートの帰り
セイに誘われて
図書館へ立ち寄った。


セイが探してる資料を
書庫から出してきて貰って
コピーを取るまで

「もうしばらく
時間が掛りそうだから」

とゆ〜コトで。

セイに勧められるまま
図書館を
ひとりで散策する。


「ビデオやCDの貸し出しも
あるんだ♪」

人気のあるメジャードコロは
”貸し出し中”ばっかり
だったけど。


「アタマのよくなるCD?」

そのタイトルに
興味をひかれ

「1曲だけ聴いてみようッ」

CDを持って
AVルームの席を確保した。


ピアノのやさしい音楽が
ヘッドフォンから
聴こえてきて

目を閉じると

何だか
穏やかな気分になってくる。


ついつい、うとうと…。


ああ、お願いだから

「もう少し
このままでいさせて…」


ゆさゆさゆさ、と
私を揺り動かす

そのヒトは…?


「お客さま!
居眠りはご遠慮ください」

「!!」

…図書館の司書さんだったッ。


私の後ろで順番待ちする
利用者のみなさんの目が
痛いですッ。


「トーコは
あのCDのおかげで
ひとつ大事なコトを学んで

確かに
賢くなったみたいだよ」


セイがコトの顛末を

家に帰って
早速、ママに
告げ口していてッ。


「図書館では
ヒトに迷惑を掛けないよう
居眠りしなきゃ、ね」


…賢いママが

私に公共マナーを
念押しした…。





とことんトーコッ☆【093】

≪〜完〜≫



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