【258】

このメスグマッ。

私が大事にしていた
クマのぬいぐるみ。

「このメスグマッ。
砂場で
3人ものオトコ達を相手に
してきたんだぞッ」

砂だらけになった
ぬいぐるみを
肩から提げて

ケンちゃんがママと
公園から帰ってきた。


「公園に行ったら
オトコノコのお友達しか
いなくてね。

気がつくと
戦隊ゴッコしちゃってて」


「……」

ママってば

どうして私の部屋から
黙って
ぬいぐるみを持ち出して

ケンちゃんに貸したり
するんでしょうかッ。


私の冷ややかな
眼差しを受けながら

「ほら。ケンちゃん。

そのクマちゃん
キレイ、キレイに
洗ってあげましょうね」

ママがケンちゃんを
洗面所に連れていく。


「湯加減はどうだ?

ん?
そうか、気持ちいいのかッ」


洗面所から聞えてくる
ケンちゃんのでっかい声。


「……」

「その薄汚れた
お前のカラダッ

しっかり
洗ってやるからなッ」


…ママ。

そんなケンちゃんを連れて
外に行くの

恥ずかしくは
ありませんでしたか?





とことんトーコッ☆【258】

≪〜完〜≫



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