【312】

たまには思い出してね。

自分の時間を犠牲にして
私の勉強に
つきあってくれたセイ。

ここ1週間は
研究の遅れを取り戻すべく
寝食を忘れて
仕事に没頭していて。


セイの夕食を持って
私が部屋に入っても

セイは気づく様子もなく

机の横に置かれていた
昼食のサンドイッチも
今日も
手つかずのままだった。


「…あのさ、セイ?

コピー取りとか
何か私にも手伝えるコト
ないかなあ?」

「……」

「あんまり役には
立たないかも、だけど

こんな私でも
たまには
思い出してくれたらな〜

なんて」

セイの背中に
勇気を出して声を掛けた。

のに。


「お前のコトを
たまには思い出せだと!?」

寝不足のセイが
おおきな声で私にキレる。


「そうだよね。ごめん」

セイをこんな
切羽詰まった状況に
追い込んだ張本人は
私なのに…。

「ホント、ごめんね!」


「ふざけるな!

俺のアタマの中は
いつだって
どんなときだって
お前のコトでいっぱいだ!」





とことんトーコッ☆【312】

≪〜完〜≫



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