【319】
まぶしいトーコ。
自転車がドミノ倒しになって
困っていた
ケーキ屋の新入りさんに
手を貸してあげたら
「トーコさんは本当に
可憐でまぶしい女性だ」
手放しで感謝された。
家に帰って
ママ達に自慢していたら
案の定ッ
「そのセリフを
言ったオトコは
相当のウソツキだな」
セイが冷ややかな眼差しを
向けてくる。
「お世辞だって
わかってるしッ」
「ふん。全然
わかってないじゃないか」
セイが乱暴に
私の耳を引っ張って
「痛たたたたたッ」
「お前のそんな魅力を
引き出せるのは
この俺しかいないからな」
そっと
吐息まじりに、ささやいた。
とことんトーコッ☆【319】
≪〜完〜≫
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