【320】

俺にかまえよ。

「おい、こら。
俺にかまえ、かまえよ」

「……」

リビングのテーブルで
春物の服を
リメイクしている
私のヒザ元で

セイが寝転がりながら

私の作品を引っ張ったり
ミシンのコードを
抜いてみたりと

さっきから
非常にうっとおしいッ。


「…邪魔しないで
少しおとなしくしてて
くれるかなッ」


「いい加減
あんま放置プレイしてっと
スネるぞ?」

ごろん、ごろん。

「いいのか!?
スネるんだぞ!?」

ごろん、ごろん、ごろん。

私のヒザにやたらと
まとわりついてくるッ。


「…いい子で
“待て”が出来たら
後でご褒美…」

「マジでか!?

よしッ
全速力で終わらせろッ」

飛び起きたセイの後ろに
パタパタと
期待感いっぱいのシッポが
見えて

「……」

…自分の軽はずみな
ひと言を

後悔すッ。





とことんトーコッ☆【320】

≪〜完〜≫



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