【333】

つい?

体育祭で生徒を代表して
宣誓文を読むコトになった。

「凄いわ、トーコ」

「名誉なコトだね」

パパもママも
娘の晴れ舞台に大喜び。

「クジで当たっただけだから
たいしたコトは
ないんだけどねッ」

「クジ運の強さも
実力のウチよ!」

「最新のビデオカメラ
会社の若いヤツに
借りてこなきゃな」

みんなで
盛り上がっていたのに。

「お前、この宣誓文
本当に覚えられるのか?」

セイひとり
笑顔がなかった。

「父さん達に
恥をかかせるなよ」

漢字だらけの
伝統の宣誓文に

セイがご丁寧に
フリガナをふってくれたのは
いいけれど。

「…私ッ自分の名前くらい
フリガナなくても
読めるからッ!!!」

「……」

「私のコト
何だと思っているのかなッ」

「…お前ってさ」

「何ッ!?」

「印刷された名前ですらも
目に入っちゃうと
つい構いたく
なっちまうんだよな」





とことんトーコッ☆【333】

≪〜完〜≫



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