【335】

雷が怖いのか。

ピカッ!
ゴロゴロゴロ、ドンッ!

「…今の雷ッ
絶対に近くに落ちたよね」

ベランダの向こうの黒い空を
カーテン越しに覗きながら
怯える私の背後から

「何だ。雷が怖いのか」

セイの弾んだ声が
聴こえてくるッ。


「何よッ!

ちいさい頃は
私なんかよりセイの方が
怖がっていたじゃないッ」

「俺が?」

「そうよッ。

オヘソ
盗られちゃう〜、って
いっつも私の布団に
潜り込んでいたの
忘れたのッ!?」

稲光に震えるセイは
本当に可愛かったのに。


「そうだった!

俺は雷から
トーコのヘソを
守ってやんなきゃ
いけなかったの
思い出したよ」

「え」

「ヘソは無事か?」

「!!!」


雷さまより今は

理由をつけて
私のジャージの中に
手を入れてくる
アナタの方が怖いですッ。





とことんトーコッ☆【335】

≪〜完〜≫



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