【366】
起こした証拠。
今日は大事な
新体操部合宿の初日ッ。
なのに!!!
「もし寝ちゃってたら
絶対起こしてね、と
あれ程頼んでたのにッッ!」
時計を見たら
もうお昼前ッ。
「…起こしたわよ」
ママってばッ
自分の無責任さを
開き直るかのように
平然とウソをつき
私に背中を向けているッ。
「ウソばっかりッ!
ママのコトだから
うっかり忘れていたに
決まってるッ」
初日に必要な道具ッ
私が徹夜して
必死に用意していたの
知ってるクセにッ!
「私がどれだけ…!」
怒り狂う私の背後で
「ククククク…」
セイが笑いを堪えていて
「セイッ
何がおかしいのよ!」
私はそのとき初めて
自分の目の上で
何かが揺れているのに
気がついた。
「トーコってば
目を開けさせようと
そこまでやっても
起きないんだもの」
私の眉毛に大量の
「洗濯バサミ…」
「ああ、でもよかった!
起こしたって証拠
セイの言う通り
ちゃんと残しておいて
正解だったわね」
とことんトーコッ☆【366】
≪〜完〜≫
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