【400】

感謝のコトバ。

「俺が連れてきてやったのに

“ごちそうさま。
美味しかったです”と

とびっきりの笑顔で
店員にありがとうを言う

俺はお前が理解できない!」


「じゃあセイには

特別に感謝のコトバを
背中に書くね!」

セイのまっすぐな背中に
指でちいさく気持ちを刻む。


「もっとおおきく書かねえと
何書いてんのか
わかんねえぞ!」

セイの訴えを無視して

「はいッ、アリガトッ!
お疲れさまでした〜!」

私は
4つの文字を書き終えた。


「お前、今ッ、ひと文字
足りなかっただろ!」

“アリガトウ”の
“ウ”を書くのを
面倒臭がりやがって、と

セイは憤慨しながら

スタスタとひとりで
駅の階段を
上っていくけれど。


「ふふ」


ホントは背中に
“スキダヨ”って
書いていたコト

セイには
教えてあげないよッ。





とことんトーコッ☆【400】

≪〜完〜≫




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