【421】

ママがセイに感謝する。
「朝練に遅れるッッ!!!」

ママ手作りのサンドイッチを
両手に掴んで
口の中に詰め込む私に

「…トーコ、靴下
左右違うのを履いてない?」

ママの
冷静なチェックが入った。


「あッ」

似てるけど
微妙に長さが違う靴下ッ。


サンドイッチを食べながら

足だけで
靴下を脱ごうとしていた
私の足元に

「右足、出せよ」

徹夜明けのセイが
替えの靴下を持って跪く。


「……」

ママが見ている前で
セイってば点数稼ぎッ。


「セイがトーコの靴下を
履き替えさせてる光景なんて
何だか、なつかしいわね」

私の寝ぐせのついた髪を
ママが手櫛で整えた。


「私、セイには
本当に感謝してるの」

ママ?


「もし、我が家の子どもが
トーコひとりだったら

私、きっと
育児がヘタな自分を
責める毎日だったと
思うもの」


「…もぐもぐもぐ」





とことんトーコッ☆【421】

≪〜完〜≫



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