【425】
ヤバいヤツ。
幼稚園での相撲大会ッ。
ケンちゃんが準決勝まで
勝ち残っていた。
「このまま順調に行けば
決勝で当たるのは
あのオトコノコだよね?」
カラダが他の子よりも
ふた回りくらいおおきくて
いくらケンちゃんが
すばしっこくても
アタマを
押さえつけられでもしたら
きっと相手のマワシに
手が届かない。
「ねえねえ、さっきトイレで
ママさん達が話していたのを
聴いたんだけど
あのオトコノコって
相当ヤバイらしいのよね」
私と一緒に応援に来ていた
ウチのママの眉毛が
ハの字になっていて。
「あの体格で
相当ヤバいって…」
ケンちゃんは大丈夫
なんだろうか。
「聴いて驚かないでね?」
ママの耳打ちに
「ごっくんこッ」
どんな恐ろしい事実が
語られるのか
緊張に心臓が高鳴った。
「あのオトコノコね
ああ見えて実は
奥歯が全部
虫歯なんですってよ!」
とことんトーコッ☆【425】
≪〜完〜≫
この作品をお読みになった
感想をお寄せください。
下記の感想の中から
ひとつ選び
【いいね!】ボタンを押すと
お楽しみスペシャル画像が
ご覧戴けます。
絵柄は予告なく
気まぐれに更新されます。