にょああああああああ。


氷が肌に貼りついてきて

「気持ち悪いッ」


「…まだ言うか…!」


セイは私のジャージの中に
手を突っ込んできて


「大事なトコロに
氷を突っ込んでやるッ」


私の顔の真正面から
キレイな顔で
私を睨みつける。


「……」

小刻みに
アタマを左右に振って

それだけはやめてって
目で嘆願するのが
私は精一杯で。


「日本アルプスの
3つの山脈は

飛騨、木曾
あともうひとつは?」


セイの質問にも
アタマが動かない。


「…富士?」

「赤石じゃ、ボケ〜ッ!!」


ぐりぐりぐりいいいッ。


「みょおおおおおおん」


私の大事なトコロの体温で

氷がどんどん強引に
溶かされていった。


「アタマで
覚えられないんなら

カラダで覚えさせてやるッ」


ひえ〜ん。

コワイよおおおおお。


「日本アルプス
3つの山脈はッ!?」


「飛騨木曾赤石〜ッッ」

セイの手がピタリと止まる。


「…何だ、ツマラン」


空気読んで
わざと間違えろよ、って

セイが私のカラダを
解放した。


「…だって
試験が近いんだもんッ」

私は身を正して
テーブルの上のプリントに
向かう。


「盆地とは周囲を…
山地だッ

山地に囲まれた、だ!」


私はプリントの問題に
集中した。


股の間がじんわりと
濡れていくのを
感じながらも

一生懸命問題を解いていく。


「…やればできるじゃん」


赤ペンで
添削していたセイが

私の頬に花マルを書いた。


「トーコって
アライグマに似て

やっぱ、かわいいよな」


反対の頬にも花マルを
書き足して

満足げに笑ってる。



「テストで全科目
40点以上取ったら

ご褒美に
いっぱい抱いてやるからな」


って、おいッ。



「先生かテッちゃんの
マンションの部屋

リザーブしておくから」


…知り合いのマンションを
片っ端から
ラブホテル代わりにするのは
ヤメなさいッ。